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独断と偏見のイチオシシャルーブ出演作品。さらりと見流してやって下さい。
「インポスターズ」
仲良しさんたちが揃って同窓会みたいなノリで思いっきり楽しく演じてます。出だしからして、さり気なく品の漂う素朴な作品…と思っていたら大間違い。 くどいくどいくどい。笑いがくどすぎるしくだらない。なのに許せてしまう。それどころか見れば見るほど愛すべき映画になっていくところが不思議テイスト。 本当に演じることを愛してる俳優のための映画って感じです。



「The Tic Code」
素直にジャズを好きでたまらない人たちの映画ということがひしひし伝わってきます。みんなたくさんの葛藤を抱えてるけど、それでもジャズが好き!という熱い気持ちはひとつ。 でも音楽映画と言うよりは、障害を持つ少年とその母や周りの人々の愛、そして自分ってなに?という問いかけがテーマの人間ドラマじゃないかなと思います。 子供が大人の中で対等に扱われてるのもステキ。主人公マイルスこと、少年クリス・マークエットの演技力に思わず感嘆です。



「シェフとギャルソン リストランテの夜」
イタリアの陽気な音楽に乗り、全体的にとても自然。自分もその場にいるような、すごく幸せな気持ちに。 でも、楽しいだけじゃなく人々の複雑な感情をうまく表現してるところが、この映画の深みを増している面だと思います。 派手な演出や展開は全くなく、それどころか淡々と調理シーンや兄弟とその周りの人々との交流を描いているだけなのに、とても心に染みます。 素晴らしい作品だと思います。なんと言ってもパーティーシーンで紹介される、イタリア家庭料理の数々!ハンパなく美味しそうです。



「スパイキッズ」
突拍子もない展開、空を飛ぶ時の漫画みたいな格好、次々に飛び出す奇想天外なスパイ道具…。すっかり童心に返りました。 究極のバカバカしさを狙って大成功してる作品と思います。音楽も最高。 アントニオ・バンデラスって、こういう大真面目な顔して滑稽なことをやってる役がすごく似合うなぁ…。



「バーバー」
コーエン兄弟ならではの不思議な物悲しさと笑いに包まれた、渋い映画。実は個人的にはコーエン作品の中ではそこまでハマった映画じゃないんですが、 やっぱりシャルーブ扮する弁護士のおかげで全てが面白く見えます(笑)とっかかりは決してドラマチックでも劇的でもないのに、 些細な出来事がどんどん取り返しのつかない事態を招いてゆく…。結末の見えないストーリーはさすがです。主演のビリー・ボブ・ソーントンが渋い! 吸っていないシーンがないんじゃないかというほど煙草をくわえていたけれど、久々にここまでタバコの煙が似合う男を見た気がしました。



「ハネムーン・イン・ベガス」
珍しく大好きなラブコメ。 抜群のタイミングで流れるエルヴィス・プレスリーの音楽が最高!ニコラス・ケイジはあまりにも哀れすぎて笑いを誘ってしまいます。 コメディに出てる時の彼って面白すぎ。どんどん話が主人公の手の届かないところへ行ってしまう可笑しさや、 愛する恋人のためにひとり孤独に奮闘する姿は、まさにドタバタ喜劇の王道。でも中弛みもなく純粋にお腹の底から笑えるし、その上ラストは思わず感動。 エルヴィスそっくりさんの団体は圧巻!(中には間寛平似のエルヴィスも…?)



「バートン・フィンク」
コーエン作品の中でも特に、繊細で鋭角的な感じがします。壁紙が暑さで剥がれて、手で押さえると糊がつき無意識にそれを臭ったり、 壁に掛けられた女性の絵のアップとか、異常に大きな音をたてる蚊とか…。風邪をひいた時は普段気にならないものにまで嫌でも注意が行ってしまう、あれと似た雰囲気があります。 敢えて真夏にクーラーの利いていない部屋で観る事をオススメしたい。



「ファイティング・ガール」
メグ扮するジャッキーが、ルーサーという青年のボクサーとしての素質を見抜き、スカウトするシーンで、気乗りしない彼との会話。 "あんたは白人で女だ""それって病気?"このやりとりがジャッキーの置かれている立場を全て表してるように思います。 なのにバービーと言われようが何だろうが意見を貫き通す姿はカッコイイ!メグはどんな役をやってもその役を愛すべき存在にしてしまう魔力を持ってますね。 でも声が低くなってカンロク出てきたな〜。



「ポーリー」
子供向けのコメディ動物映画かと思いきやところがどっこい。『言葉』がテーマになった結構ズシッと来るおはなし。 しかも純な面(言葉をうまく話せない少女と心を通わせるポーリー)と、そうでない面(チンピラと共謀して盗みを働くポーリー)のギャップが激しくて可笑しいのです。 オウムのキャラがまたなんともいい。飼うなら、あまりに可愛い子豚ベイブより私はこっちの小憎らしいオウムを選びます。



「ボビー・フィッシャーを探して」

純粋なボビーと、ボビーを取り巻く人々の彼に対する様々な想い…。とても心が温まる作品です。 チェスというあまり馴染みのないテーマにも関わらず、試合の様子はハラハラドキドキ、ただの生ぬるい感動ドラマではありません。 少年の真っ直ぐで澄んだ瞳がとても印象的です。



「マーシャル・ロー」
実際のテロと重なり、かなりリアルです。FBIなどプロのチームプレーや手際の良さは、映画の撮影ではなくてまるで本物の仕事ぶりのワンシーンを見てるみたい。 スッと一点を真っ直ぐに見据えたようなデンゼル・ワシントン頼もしい。観る側の気を引き寄せる手法がとてもしっかりしてる気がします。



「メン・イン・ブラック」
ノリとギャグとストーリーと、全てのミックスがうま〜い具合にグチャグチャ。実在の有名人が実はエイリアンだったりなど、お遊びの要素も満載。 ふざけ方が悪ノリしても嫌みになってないのがいいなと思います。私は続編よりこっち派です。



「名探偵モンク」
シャルーブのファンになったきっかけの作品。事件の謎解き、キャラクター設定や細部に渡る笑いまでも、それこそ主人公モンクのように本当に丁寧によく作り込まれているドラマです。 特にシーズン2辺りまでの「モンク」は傑作!主人公モンクを取り巻く人々もとても魅力的な上に、それぞれに 役割の土台がしっかりしていて、安心して見られます。テーマ曲もまた、ドラマの雰囲気にピッタリ。 このドラマの特徴のひとつ、それはやっぱり哀愁。何年も前に亡くなった妻トゥルーディを一途に想い続けて いたり、恐怖症を克服できずにいる辛さ、孤独さなど、ここまで悲哀感漂う推理モノのヒーローなんて、かつてあったかな?